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- Date:2024年11月22日
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経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。
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この年末年始も、特番が目白押しだった。中でも、個人的に一番楽しみしていたのが、元旦の夜に放送されたABC朝日放送の『芸能人格付けチェック!これが真の一流品だ!2017お正月スペシャル』。
ご存じのように『芸能人格付けチェック!』は、芸能人たちがチームを組んで、6つのチェック項目で高級品と安物を比べて高級品を選ぶ番組。チームは交代でチェックを行い、「一流芸能人」から始まるランクは、不正解ごとに落ちていき、最後は「映す価値なし」と画面から消えてしまう。
芸能人たちの困った顔や不安な表情、飛び上がって喜ぶ姿や頭を抱える姿に、心の内があれこれ露わになって面白い。MCは格付けマスターの浜田雅功と伊藤四朗。
この番組の何が楽しみって、GACKT が7年間無敗で個人記録42連勝中なのだ。記録をどこまで伸ばすのかはもちろんのこと、彼が見せる表情と仕草を手がかりに、どちらを選んだかを推理する楽しみがある。なぜならGACKTがチェックする時だけは、その選択が前もって視聴者に知らされないからだ。
いろんな人にオファーをかけたが断られたというGACKTが、今年、組んだ相手は掘江貴文。足を組み、左手の親指を立てて自信を見せるGACKTの横で、なんとなく落ち着かない様子のホリエモン。GACKT自身、昨年に引き続きプレッシャーでハゲたというぐらいだから、掘江が感じたプレッシャーは半端なかったはずだ。
去年はKis-My-Ft2の北山宏光と中山優馬と組んだが、不正解を出しチームの連勝記録が39でストップ。GACKTは一流芸能人から普通芸能人に格下げになった。これがよほど悔しかったのだろう。浜田にこの話を振られると、GACKTは自分の心をなだめるように、右手で左の二の腕を何度もさすった。クールなイメージの強いGACKTがこんな仕草を見せるのも、この番組ならではだ。
さて、チェック1は100万円と5000円のワインの飲み比べ。ゆっくりと味わうと「香りだけでわかる」と言いながら、左手指先はAのグラスを指した。目につかないわずかで微妙な動きだが、無意識がそこに漏れ出てくる。選んだのはAか?
GACKT様専用部屋でモニターを見ながら、メジャーリーガーの前田健太がAを選ぶと左の口元を一瞬、緩めた。他の芸能人がBを選んだ時は無表情だ。正解発表の時には、やや前かがみになると、あごに親指をあて、手を開いて指先だけを合わせ、顔の前で祈るようなポーズを見せた。今年も出たか、このポーズ!
GACKTでも神頼みをするのか…と思うだろうが、実は手を開いて指先だけを合わせるのは、「神ってるのは自分!」ということを示す仕草。自信満々、私が正しい、というメッセージだ。
ドナルド・トランプ氏が、ホワイトハウスでオバマ大統領と初めて会見した時も、やはりこの仕草を見せた。さすがにその手は、顔の前ではなく膝の上だったが、次期大統領として絶対的な自信があることを示していたものだ。
果たして正解は…A。GACKTが選んだのも当然A。コメントが「めちゃくちゃ簡単」だったのもうなずける。
この神ってるポーズは、最終チェックの牛肉でも見られた。自称“お肉博士の”GACKTは、肉の中でも松坂牛が一番好きで「究極の肉と言っていい」と言いながら、顔がB方向にわずかに動いた。選んだのはおそらくB。中山美穂がAを選ぶと、すかさず神ってるポーズが出る。
正解はB。GACKTもB。やはり迷いなしだ。
さてチェック2。総額28億円の三重奏に挑んだ掘江を、にこやかに笑顔で送り出す。しかし、音色を聞いている掘江の困った顔をモニターで見た途端、GACKTは眉間にシワを寄せた。そして「ひっかかりますよ。これダメですよ」と身体をのけぞらせると、顔を上げたまま、右手で頭の後ろを抱えたのだ。
悪夢が再び襲ってくるかも…。一流芸能人から落ちた前回の光景が思い出され、受けるだろう心理的ダメージから、無意識のうちに頭を守ろうとしたのだろう。同時に、自分がこの場を支配したいという欲求が心の中で大きくなったのだ。
予想通り、掘江は音色にひっかかった。「掘江~」と叫び、“俺の縄張りで何やってんだ!”とばかりに両足を大きく開くと、前かがみで顔を上げ、両膝の上に手を置き、肘を張って身体を支えた。
この姿勢、うなだれていれば落ち込んでいるが、顔を上げていれば相手にうんざりしているというメッセージ。案の定、掘江が席に戻ると、GACKTの上半身は掘江から離れていく。掘江への信用度がどんどん低下していくのが目に見えて面白い。
盆栽チェックも選んだのは掘江。GACKTも前に身を乗り出してじっと見る。和田アキ子がAを選ぶと、頬をプッと膨らませた。これはその意見に反対という仕草。ウェンツがBを選ぶと、腕を組み、眉間にシワ寄せて口元を結んだまま動かない。しかし前田吟がAを選んだ時は、わずかに首を傾げた。これら仕草を手がかりにすると、選んだのはBだ。
掘江はというと、眼光鋭いGACKTの目にビビリながらもBを選択。GACKTに動きはない。だが浜田に「意見は同じ?」と聞かれると、「う~ん」と前かがみになって口元を歪めたが、顔は上げたまま。わずかな迷いがあったのだろうが、「1億出すなら選ぶのはB」と座り直して、軽くうなずいた。
正解発表の時は、目をつむり、左の人差し指を伸ばしてあごにあて、その指を小刻みに動かした。確信が持てなかったのだろう。昨年の格付けチェックでは、派手に貧乏ゆすりをしていたシーンもあった。
しかしどんな仕草や身振りでも、GACKTは自信たっぷりクールに見える。その理由は、顔や印象に加え、どんなポーズでも顔を上げ、ほとんどの仕草で指先が上に向き伸びているからだ。自信がないと人は顔を上げず、精神的パワーがないと指は隠れるか、力なく下を向く。
盆栽の正解はB。「ヨッシャー!」の掛け声が一段と大きく響き、ガッツポーズにも力が入ったが、終わった途端、「胃がキリキリ」とぼやいたGACKT。
結果48連勝と個人記録を積み重ねたが、それだけプレッシャーも大きくなる。次回の彼のリアクションが、ますます楽しみになった。