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【韓国旅客船沈没】日本の海保ならどう対応? まず121人の潜水士が救助、最大の難問は船の安定
2014.5.16 08:25
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140516/dst14051608250001-n1.htm
韓国の旅客船「セウォル号」沈没事故では、殺人罪で起訴された船長ら乗員へ激しい非難が巻き起こったが、韓国海洋警察の対応にも批判が集まった。日本の近海で同様の事故が起きた場合、救助にあたる海上保安庁はどう対応するのか。
「海難事故の救助方法は海域によって異なるため一概には言えないが、初動対応の重要さは変わらない」。元海上保安庁大型巡視船船長の増田正司さん(65)はこう話す。
日本周辺で海難事故が起きた場合、専門訓練を受けた海保の潜水士らが船艇や航空機と連携して現場に迅速に向かい救助にあたる。
全国に121人いる潜水士は水深40メートルまで潜って作業できる。体力や技能が優れた潜水士を選抜した特殊救難隊36人も羽田空港基地に24時間待機し、航空機で全国展開できる。
ヘリコプターと連携して吊(つ)り上げ救助などを行う機動救難士72人も全国8カ所の基地に待機し、平成25年に海保に通報があった海難事故の救助率は96%に上る。
特殊救助隊などが現場に到着すると、船長や船員から避難誘導の状況や乗客の居場所などを確認。船内の乗客には外に出るよう指示したり、救命胴衣を着用した乗客は海に飛び込ませて救命いかだから拾い上げるケースなどもある。
最も難しい判断を迫られるのが転覆した船を安定させる方法だ。増田さんは「船内に空気を注入する手法もあるが、注入場所は慎重に検討しないといけない」と指摘する。注入場所を間違うと船が傾き、乗客の生存空間が消失してしまう恐れがあるからだ。
他には、大きな浮きを船につなげて安定させる方法もある。韓国では今回、船の浮力を維持するだけの浮きなどの道具が足りず、沈没したとみられる。
「日本でもセウォル号規模の大型船が転覆した場合、迅速に浮きを集められるかわからないが、少しでも浮いた時間を確保することが不可欠だ」(海事関係者)という。
船を安定させる手法や潜水士の運用など多岐にわたる救助作戦。増田さんは「外部の専門家の意見も取り入れながら一つ一つの救助手法について短時間で採否を詰めなければならず、状況判断は容易ではない」と話している。