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- Date:2024年11月22日
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Full-Count 8月7日(木)11時47分配信
右肘靭帯の部分断裂により現在リハビリ中のヤンキースの田中将大投手がメジャーリーグの全監督アンケートによる「ベストピッチャー部門」でア・リーグ2位にランクインした。1980年創刊のアメリカの野球総合誌「ベースボール・アメリカ」が「2014年版メジャー最高のツール(スキル、能力)」の特集で伝えている。
田中は7月8日のインディアンス戦で右肘に痛みを訴えて、故障者リスト入り。PRP皮膚再生療法の一貫で自らの血液から抽出した多血小板血漿を患部に注射し、その3週間後の今月4日にキャッチボールを再開した。リハビリ中に違和感や痛みが再発すれば、全治1年から1年半を要する肘の靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受ける可能性があるだけに、慎重に復帰へのプロセスを歩んでいる。ブライアン・キャッシュマンGMは早ければ9月中の復帰を予想している。
1カ月以上戦列を離れることになった田中だが、メジャー1年目で残したインパクトはライバル球団の監督の脳裏に深く刻まれていた。
ベストピッチャー部門の1位はマリナーズの“キング”ことフェリックス・ヘルナンデス投手。2位が田中で、3位はこのほどレッドソックスからアスレチックスへの大型トレードで全米の話題をさらったジョン・レスター投手。いずれも大エースだ。
田中は今季先発18試合で12勝4敗、防御率は2・51。四球はわずか19で奪三振は135。勝利数は現地6日時点でリーグ3位タイ、防御率は3位、奪三振は9位。防御率上位30選手の中で、田中よりも四球の少ない投手は11四球のマリナーズの岩隈久志投手のみと、前半戦で離脱したにも関わらず、その成績は際立っている。
負傷者が続出し、黒田博樹投手もなかなか調子が上がらなかったヤンキースの先発陣において、田中は孤軍奮闘の働きを見せてきた。投げると分かっていても打てない伝家の宝刀、スプリットは田中のトレードマークとなった。故障離脱前の4試合は1勝3敗と下降気味となったが、6月17日のブルージェイズ戦時点では11勝1敗、防御率1・99と凄まじい成績だった。負傷で辞退したが、オールスターにも選出され、新人王、サイ・ヤング賞、MVPの有力候補にも挙がり、「タナカマニア」「スプリットキング」という言葉が生まれるほどだった。
一方、1位のキング・フェリックスは現在、2010年以来のサイ・ヤング賞受賞が有力視されている。貧打のマリナーズにおいて、24試合に先発し、12勝3敗と勝敗の付かない試合が多いが、防御率1・97はリーグトップ、186奪三振は同2位。15試合連続で7回以上を投げ、自責点2以下というハイクオリティ・スタートを記録する圧巻のピッチングを続けている。
3位のレスターは昨年レッドソックスのワールドシリーズ制覇に貢献した生え抜きのエースだったが、昨季王者が今季まさかの不振に陥ったことにより、7月末にヨエニス・セステベスとの電撃トレードでアスレチックスに移籍した。今季限りで契約満了となるために、愛着の深いレッドソックス復帰の願望を口にするなど、その去就も注目されている。レスターは今季22試合登板で11勝7敗、152奪三振で防御率は2・59となっている。
田中は今後、右肘の負傷を無事完治させ、再び前半戦のような圧巻の投球を披露することができるのか。メジャー球団を率いる監督も高い評価を下す田中ならば、キングの座を脅かすようなピッチングも夢ではない。誰もがその完全復活を待ち望んでいる。
フルカウント編集部●文 text by Full-Count