高良健吾「優也が収録から離れていた2か月間は、メールで連絡をとっていました。“いつ戻ってくるの?” “スケジュールは出た?”とか」
松下優也「高良くんが連絡をくれたのは本当にうれしかったですね。僕、ちょうど自分がメンバーのボーカル&ダンスグループ『X4』のPV撮影でNYに行ってたんですけど、そのときにメールをいただいて。“完成した(栄輔が姿を消す)回見たよ。すごくよかった”って」
朝ドラ『べっぴんさん』に、あの栄輔(松下優也)が帰ってきた! 48話(11月26日放送)で、すみれ(芳根京子)への淡い思いを振り切り、姿を消した栄輔。“兄貴”潔を演じる高良健吾との対談、始まります!
松下「やっぱり2か月って、長いじゃないですか。再登場に向けて収録に入るとき、それだけ空いていると現場に入るのはドキドキするから(笑)、連絡をいただけたことに感謝です」
10年の時間が過ぎ、神戸で人気のファッションブランド『エイス』の社長となった栄輔。85話(1月14日放送)で、ナイトクラブのきらびやかな照明の中、当時流行った『VANヂャケット』を彷彿させるファッションでさっそうと登場したシーンはインパクト抜群だった。
高良「あの場面は、僕も完パケを見たけど、潔として感無量でした。栄輔が自分の想像の何十倍もの姿で帰ってきた象徴だし」
松下「栄輔は、あの時代にみんながこぞって着たがったブランドの生みの親という役だから、自分はそんな人間を演じているということをすごく意識しましたね」
高良「あれだけ成功して、目の前に現れてくれて本当にうれしかった。潔としては、闇市のときに自分を支えてくれた栄輔の気持ちに、気づいてあげられなくてごめん、という思いがずっとあったんです。
弟分として大切にしていたのはもちろんだけど、紀夫(永山絢斗)くんが戦地から戻ってきてからは、彼と『坂東営業部』に向かいすぎていたから」
一時は紀夫との“三角関係”にもなりかけたけど、
高良「もう恋愛感情はないでしょ?」
松下「それはさすがに(笑)。ただ、自分が離れることで、あの家族がうまくいくものだと思っていたのに、さくらちゃんが悩んでいることがわかると……」
高良「さくらちゃんとの再会シーンはグッとくるよね」
松下「さくらちゃん、本当に可愛かったから。“坂東さくらです”と名前を聞いたときに全部がフラッシュバックするというか、一気にあのときに引き戻された感じがありましたね」
松下くんの第一印象は「ツンとしていた」!?
役を離れても先輩・後輩としていい関係のふたり。今回初共演だが、その出会いは?
松下「“優也のことがめっちゃ気になる”って言われて(笑)」
高良「優也が着ている私服が、自分の好きなものだったりしたから、どういう音楽を聴いているのかな? アーティストだからどんな生活しているのかな、と気になったんです。でも、最初はけっこうツンとしていたよね(笑)。僕も20代前半や中盤は優也みたいだったと思うけど」
松下「しゃべり始めたらかなりしゃべるし、いろんな人としゃべりたいけど“今この人に話しかけて大丈夫かな……”とか考え始めると、めんどくさくなっちゃって。そんな自分がダサいやん、と思ってもうええや、となるんです(笑)」
ふたりだけではなく、現場の男性陣も仲がよく、食事によく行ったりしているという。
松下「すごく悔しかったのが、僕が現場にいなかった日、若い俳優たちでライブに行ったみたいなんですよ。何、その面白そうなノリって(笑)」
高良「ちゃんと誘ったじゃない(笑)。みんなで焼き鳥を食べてから、キャストの知り合いがライブをやっているというから、みんなで行ったんですよ」
松下「僕のライブにもぜひ来てくださいよ」
高良「行く行く。『べっぴんさん』の男会のメンバーみんなで」
松下「みんなで? うれしいけど、お客さんがステージを見ないでみんな後ろ向くでしょ(笑)」
先輩の男気! 高良くんからの“お年玉”
年明けの収録で、後輩たちに自分が目利きした私物の“お年玉”をあげたという高良。一体どんなものをあげた?
高良「お年玉という言い方はちょっと違うけど(笑)、年末に大掃除したときに“この服はあの子に合うな” “優也はこれだな”って、洋服とかをみんなにあげました」
松下「僕は、コートとパンツとデニムとキャップと……かなりいいものをもらいました。僕も後輩に着てない服をあげたりするけど、“これもらって迷惑と思わないかな”とか考えすぎちゃうんですよ」
高良「僕の場合は、あの人に絶対に似合う、っていう自信があるから(笑)」
松下「本当に心意気が素晴らしいと思います。でも、ひとつだけ言わせていただければ、持ってきた袋の底が破けてました(笑)」